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熊も危険だけど虫も危険

ようやくセミが鳴き始めました。
今年は5月頃から夏日・真夏日が続き、動植物の生活サイクルにも狂いが生じている感じがしますね。
熊が住宅街へ出没するニュースも多く聞かれます。


一方で、外来種の生物というのは本当に強くたくましく、分布を広げていますよね。

先日は【クビアカツヤカミキリ】という特定外来生物による被害木を伐採しました。


こちらの木は、サクラです。

5月も過ぎ、周りの木々が青々と葉を茂らせる中、ただ黒く立ち枯れています。




接する車道・歩道には、過日の雨で折れた太い枝が転がっていました。
(人や車に当たったらと思うと恐ろしいですね!)



根元には「フラス」とよばれる粉が山積していて、まさに【クビアカツヤカミキリ】の被害である証拠です。
このままではもっと太い枝から折れたり、倒木の危険があるため、伐採することになりました。





伐採作業を進めていくと、やはり上の方の太枝は枯渇し、空洞になっていました。
強風などで折れる前に処理出来て本当に良かったと思う瞬間です。





こちらの幹は、まだ芯がありそうですが、片付けようとしたら…なんと、まさに【クビアカツヤカミキリ】の成虫が出てくるところに遭遇しました!!
木をかじり、穴をあけながら出てくるところをばっちり目撃しました。

(このあと、逃がさずに捕殺しました)




【クビアカツヤカミキリ】を見つけた場合は、
・生きたまま運んではダメ(必ず捕殺する)
・自治体の環境課などへ報告する
など、分布を広げないような対策が必要です。

東京都からも注意喚起がされていますので、みなさんも見つけたら決して飼育観察などのために持ち帰ったりせず、その場で駆除しましょう。




☆作業中の一コマ☆
伐採した幹や枝を、トラックに乗るサイズに切り分ける作業を「玉切り」と言いますが、
その玉切作業をしていた現場作業員が突然チェーンソーを置いて、何かを捕まえ始めました。
もう一人の作業員も道具を置き、俊敏に何かを捕まえています。

「そんなにクビアカがいるのか…Σ(・□・;)」

と思って見ていたら、つかんだ何かを別の木の根元へ放しています。
「えっ、クビアカは殺さないと…!!」と思ったら、、、

伐採木に宿っていたヤモリを、チェーンソーで切ったり幹でつぶさないように、逃がしていたのでした(*‘∀‘)
木を切ったり虫を駆除したりもしていますが、実は心優しい人たちばかりなんですよ~(^^♪